社会人になってからの趣味にした登山。
8年間の間に1,2か月に一回はどこかしらに登っていたので100回以上は日本の山に登ったと思う。
とは言え、エリアは比較的近い北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、秩父多摩エリアの近場ばっかり登っていましたが(^^;
今回はタイトル通りアメリカのJMTへ挑戦し、失敗したことについて記事にしてみた。
JMTでも登ろう
そろそろ屋久島や北海道(大雪山系)などの遠めの山に登ろうと計画していたが、休みが取れなかったり予算的に厳しかったりして先延ばしになって登っていなかった。
(今思えば日本国内なんてすぐに行けたのに…マイルも溜まったし日本へ戻ったら即行で行こうと思ってます。。)
そんな中、密かにどうせなら海外の山に登りたいと情報集めをしていたのがアメリカのカルフォルニアのJMT(ジョンミューアトレイル)のセクションハイクでした。
アメリカのトレイルは山頂を目指すルートは少なく、高山地帯を比較的アップダウンが緩く、長い距離を歩く文化だとは調べて知りましたました。
日本に夏休み(大体9連休)を使用すれば4,5日は歩くいてセクションハイクが出来るところまでは調べていましたが、JMTツアーなんて無いので交通手段や宿の手配、JMTを歩くためのパーミット(許可書)を日本で取得したり調べたりするのが億劫になっていました。
最近は書籍が売っていたり、三鷹のハイカーズデポというUL系のショップで経験者の話を聞いたりできるので、ハードルは下がっていたと思います。
2020年あたりにパーミットが取れたら行こうかな?と思っていたら会社からアメリカ出向の辞令が…
まぁオハイオ州なのでカルフォルニアとは離れているけど、日本から行くよりは行きやすいだろうと思って夏休みに行く気満々でした。
まずはパーミット取得
JMTを歩こうと思ったら最初にやるべきことはパーミット(許可書)の取得。これが無いと入山して歩くことは出来ません。アメリカは1日ごとに各登山口から入山する人の数を制限することを環境保全と考えているみたいです。
ただ、入山口のみの人数を制限しているだけの様で、空いている登山口を見つければそのあとの日数やルート(下山口)は自由に選べました。
今回はJMT起点のヨセミテ公園をゴールとし、4,5日間は歩けるデビルスポイルパイルという登山口をスタートにしました。本当はスタートとゴールを逆にしたかったのですが、ヨセミテは人気のスタート地点ですでにパーミットは3か月前で満員御礼…
インヨ国立公園のWebサイトからデビルスポイルパイルの空きが確認できたので、すぐに予約しました。(入山日の3か月前)
ここまではほぼ同じルートでJMTを歩かれている2つのサイトを大いに参考にさせてもらいました。この先人たちの記事が無かったら取っ掛かりも掴めなかったと思う。。
ルートの下調べ
今回はアメリカ国内からカリフォルニアに向かいましたが、基本的にJMTのいづれかの登山口に向かうルートは2パターンだと思います。
①サンフランシスコから鉄道/バスを乗り継いで移動
日本(成田/羽田等)から乗り継ぎ無しでたどり着ける一番近い空港はサンフランシスコ空港(SFO)になると思います。
ほとんどの飛行機がサンフランシスコの昼頃に到着するので、この時間から公共交通機関で移動してヨセミテ公園にと横着することは困難です。(Ubarなら着くと思いますが…)
特にヨセミテ公園以外の登山口の起点であるマンモスレイクまで向かうとなると、バスの本数が一日一本という事もありサンフランシスコから丸一日かかります。
今回、私はこのルートを選択し、下記の乗り継ぎでマンモスレイクに向かう予定でした。
サンフランシスコからヨセミテ公園までの行き方については過去に記事にしました。
ヨセミテ公園からはYARTSというバスに乗ってマンモスレイクまで行けるのですが、5:00PM発の一日一本しかありません。。
マンモスレイクまで行くためにはこのバスの時間に合わせて移動することになると思います。参考までに今回、マンモスレイクまで行くつもりだったAmtrak,バスは下記の 便でした。
Ⅰ(Amtrakバス):San Francisco(transbay) AM7:00⇒Emeryville AM7:30
Ⅱ(Amtrak):Emeryville AM7:47⇒Merced AM10:35
Ⅲ(YARTS)Merced AM10:55⇒Yosemite national park(Visitor center) PM1:18
Ⅳ(YARTS)Yosemite national park(Visitor center) PM5:00⇒Mammoth lake(The villege) PM8:30
ご覧のようにサンフランシスコからは丸一日掛かります。。
マンモスレイク周辺でパーミットを受け取る場合、AM10:30までにVisitor Centerに行かなければならないので、必然的にマンモスレイクで一泊することになります。
②マンモスレイク空港からバスで移動
日本からマンモスレイクに一番早く行けるのはこの選択肢になると思います。
ロサンゼルス等から飛行機を乗り換えれば着くのですが、運賃が高いのとサンフランシスコ観光をしたかったので今回は選びませんでした。
ただ、いち早く入山するにはマンモスレイクまで飛行機で行くのが一番早い選択肢なので、次回再チャレンジすることがあったら飛行機を使おうと思います。
2019年のJMTは残雪が多かった…
飛行機やAmtrak,宿は予約した後、一番気になるのは残雪情報でした。
日本からJMTに行こうとする場合は7月末から9月半ばぐらいがベストシーズンで残雪の心配はほとんどありませんが、アメリカのJuly 4thの休みで行こうとすると入山が7月1日になってしまいました。
日本もそうですが、7月初めは北アルプスでも残雪が多いのでルートによっては危険が伴います。JMTは比較的高低差が無いけれど、3000mを超えるところもあります。
私が見つけた毎年の雪の状況を比較的リアルタイムで見れるサイトを紹介します。
このサイトはPTC(Pacific Crest Trail)の積雪量の情報をグラフで公開しています。
過去の年の積雪量や、シーズンに近づくと1週間ごとに残雪量が確認できます。
ちなみに2019年は過去10年で2番目に多い積雪量だったみたいです。。
上記のURLでは1週間に一度ぐらいの更新される衛星画像でPCTの状況を見ることができます。解像度はあまり良くは無いですが、ルートに雪があるか無いかぐらいは確認できます。夏季にしか衛星画像は更新させないみたいです。
2019年6月末の出発直前まで雪が残っている様で、中止するか迷いましたが最悪は撤退する覚悟で予定通りカリフォルニアへ向かいました。
ヨセミテ公園にて
冒頭にも書きましたが、結論としてはJMTを歩くことは出来ませんでした。。
サンフランシスコへは無事に到着し、半日観光やガスカードリッジを買ったり予定通り過ごし、翌日は朝からAmtrakでヨセミテ国立公園へ向かいました。
Amtrakが遅れたりはしましたが、ヨセミテまでは無事に到着しヨセミテ滝(Lower)を見たりして時間をつぶして、マンモスレイクまで行くべくPM5:00発のバスを待っていました。かなり渋滞していたのでバスが遅れるとは思っていましたが、30分経ってもバスが来ない…
他のバスの運転手にまだ来ないのかと聞いても、「まだ後ろにいる」と言われただただバス乗り場で待つ…
他の行き先のバスは何本も停車し、毎回チェックしていましたがついに7時を回ってしまった。大した英語は出来ないけどYARTSへ電話してみたらネ「5時以降はネット見てね!」という自動音声のみの対応…
しかもヨセミテは電波状況があまり良くなく、ネットが繋がらない…
別の行き先のバスを待っている人に聞いてみたけど、「2時間も来ないなんておかしいね…」と言われるぐらい…
さすがに薄暗くなってきたので、マンモスレイク行きを諦めヨセミテへ泊まろうと方向展開しましたが、先のようにネットが繋がらないので予約が出来ないことが判明…
しょうがないのでヨセミテ公園内の循環バス(無料)に乗って直接ホテルに行って空きを探しました。一応ハウスキーピングという野外の小屋にベットがあるだけのキャンプ場?みたいなところに2泊、ロッジに1泊して3日間ヨセミテを観光してました(^^;
(ちなみにネットが使えたとしても、この時期はほぼすべての宿泊施設が埋まってしまうので、当日キャンセル待ちしか無かったみたいです。本当は後2泊ぐらいしたかったけど、空きが無くなって3日間でサンフランシスコに戻りました。)
後々Instagramで教えてもらいましたが、私がマンモスレイクへ移動しようとしていた6/30は、雪の影響でヨセミテ-レッドメゾウ-マンモスレイク(タイガロード)へ向かう一本道が開通しておらず、バスは運休していた様です。。
HPにも「If taiga road open」と書いてあったみたいですが見逃してました。。
翌日の7/1にはタイガロードは開通してマンモスレイクへ向かえたみたいなので、予定を一日ずらしていれば行けていたと思います。。といってもパーミットを取得した3月にここまで予想するのは無理だったと思いますが…
今回、一番学んだことは「初めて行くトレイル(特に海外)には適正時季に行こう」という当たり前の教訓でした。ただ、この国に今の会社で出向に来ている間にはベストシーズン(8月)に長期連休は取れないので、リベンジするためにも早く日本へ戻りたい。。
End...